飯米衛 記憶のグルメ

旨いものを求めて、ふらりふらりと

ラーメンを語ってみる(その1)

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ミュージシャンである筆者が「飯米衛 記憶のグルメ」(はんべえ)を始める際、この5年ほどスマホに保存してある料理の写真を何度か確認してみた。この半年間(2020年3月~8月)はほとんど外食をせず、仕事など経済的な事情もあったので、撮ったのはひたすら家の料理写真。実は自分で料理をするのは好きで、特に最近はそれなりに腕も上がってきてしまったと実感。間違いなく楽器を弾いている時間より台所にいる時間の方が長い。

 

さて、家での料理写真については、まだまだ盛り付けの点など勉強中なのでおいおい載せるとして、このブログは「駅そば」や「駅うどん」の記事からスタートしたが、2019年までの写真をよくよく見たら、「ラーメンの写真」だらけであることに今さらながら気づいた。そしてラーメンの写真が多い時期は、少し後の日付に写っている集合写真の自分のサイズが明らかに比例して大きくなっている。

 

日本の「国民食」と言われて久しいラーメン。これが「日本食」として海外に「Ramen」として紹介されるのはちょっと微妙な気もするが、今日の「ラーメン」という存在はまぎれもなく日本で確立されて、人々(特に男たち)の生活スタイルに根付いている。そして、「ラーメン」という同じ響きにもかかわらず、これほど人によって好みが異なり、地域によって味やスタイルの印象が違う料理というのも珍しい。まるで「ギター」という楽器がこれほどポピュラーなのに人によってイメージや好みが千差万別すぎて共通認識がないのと同じである、というのは言い過ぎだろうか。

 

では筆者のラーメンの好みは、というと正直言って分からない。スマホに入っている写真は全体的には最近主流の濁ったスープ(豚骨や鶏白湯、グレーの煮干しなど)の画が目立つが、いわゆる「町中華」の澄みきった醤油や塩のスープの奥深さに感動もするし、あくまで基準は「ジャンル」ではなく「店」にある。

 

ひとつ気づいたのは、写真がきれいにとれた「映える」画のラーメンであっても、2~3割は写真を見てもその味が思い出せないという件について。酔っぱらった勢いで〆に走った日の可能性もあるが、前後の写真からランチタイムのもある。失礼ながら、好みに合わない店の記憶は無意識のうちに消去してしまっているようだ。その前に食べて感動したラーメンの味にうっかり「上書き保存」しないようにしているのかもしれない。

 

ところでその日に入る店を選ぶ際の基準は、筆者の場合、ひとつだけである。それは多くのラーメン愛好家や評論家は書かないことだと思う。

 

基本的に「行列店」には入らない

 

あまりにも逆説的と思うかもしれないが、それには理由があるというか、筆者の事情でどうしてもメリットよりもデメリットの方が多くなってしまう。

 

・行列店は客もスタッフも殺気立っていることがある

・待ちが長時間になるほど、座った時に後ろに並んでいる人たちの圧を強く感じる

・だいたい荷物が多い (よく楽器を持っている) ので迷惑になる

・スペースの都合で荷物を座席と離れたところに置くと最後まで落ち着かない

・待った甲斐があるほどには美味しくない場合が多い

・そして次の予定に遅れがち

 

そもそもスーツケースと楽器を持ってラーメンを食べに行く方がどうかしているが…お店の方、お隣の方にはいつも配慮いただきすみません…

 

その店に食べに行くために軽装(または車)ではるばる来て行列ができている場合、他に選択肢がない場合は待つこともあるが、基本的に行列ができてたら「また今度」とその場をあとにする。ひいきの店だったらむしろうれしいし、また新しい店に出会うチャンスと思うようにしている。

 

 

飯米衛 うまかったラーメン (関東編)

「美味かったラーメン店」を書くのはけっこうハードルが高い。好きな店=繁盛店とは限らないし、「行列店」や「食○○グ」で3.5以上の赤星表示の人気店で食べても「ん?」となった経験が何度あったことか。それぞれの好みもあるので個人的には簡単に他人におすすめしにくいジャンルでもある。

 

※関東で実際に訪れて記憶に残したいラーメン店の一覧です。本店が比較的近いエリアの系列店もあり、ちゃんぽん、刀削麺の店も含みます。リンクは公式サイト>グルメサイトで貼っています。

 

神奈川


横浜 つけ麺や 武双

鶴見 赤レンガ

新丸子 㐂輪

神奈川といえば「家系」豚骨醤油、太い縮れ麺にチャーシューとほうれん草が乗ったパワフルなラーメンだが、なかなかチャンスに恵まれずけっこう都内の店で食べることが多かった。神奈川県内で印象に残っているのは新丸子の「㐂輪」。

 

東京

町田 町田商店

祖師ケ谷大蔵 香氣

南池袋 浮浪雲

東池袋 花田

東池袋 揚州商人

大塚 ぼたん

鬼子母神前 木菟

三越前 なな蓮

神田 春樹

神田 わいず

神田 西安刀削麺酒楼

曙橋 角久

新宿 秀山

新宿 鈴蘭

渋谷 Renge no gotoku(旧:亜寿加)

渋谷 桜ん坊

渋谷 はしばやん

中目黒 AFURI  (タイトル写真の店)

銀座 はしご

四ツ谷 こうや&徒歩徒歩亭 (姉妹店)

四谷三丁目 一心ラーメン

西日暮里 いっとく

蒲田

羽田空港第1ターミナル 天鳳

中野 青葉

高円寺 太陽

荻窪 マツマル

吉祥寺 海神

吉祥寺

吉祥寺 野方ホープ

調布 十番156

調布 たけちゃん

桜上水 水城屋  (旧:京水)

明大前 春日亭

落合南長崎 山藤家

錦糸町 タンメンしゃきしゃき

 

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東京で移動の合間に、リハの前後に行ったラーメン店は数知れず。味も多岐にわたり、とても1つにはしぼれないが、リストの中で最初に再訪したいのは新宿に本店がある魚介塩ラーメンの「海神」。初めて食べた日は確か体調が良くなかったが、その分旨さがしみた。今度は調子のいい時に訪れたい。有名店はあえて本店ではない方が入りやすい場合が多い。個人的におすすめのエリアは平日の吉祥寺と週末の神田。

 

埼玉

大宮 一禾

大宮 多万里

大宮 煮干丸

東川口 喜楽々

東川口 はっぱ 88

春日部 焔 ほむら

春日部 ブラウン

加須 くりの木

久喜 極・煮干し本舗

久喜 頑者 ※圏央道菖蒲PA

 

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写真は、大宮の東口側に来た時は必ず食べに行った「一禾」(いちか)の濃厚煮干し中華そば。埼玉では「鶏白湯」か「煮干し魚介」ばかり食べている記憶がある。やはり白岡の「もちもちの木」の成功と、首都圏各地にある多くの「鶏そば」の元になっていると噂される春日部「ブラウン」の存在を感じる。

 

栃木

佐野 くにや

佐野 広来軒

佐野 亀嘉

下野 ふたば

宇都宮 栃木軒

宇都宮 キャロル

宇都宮 麺中中

宇都宮 ねぎっこ

西那須たかよし

 

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栃木に来たらどうしても佐野ラーメンを中心に考えてしまう。ただ本場佐野で人気の店はほとんどが昼のみの営業なので仕事帰りに行くのは大変。写真は宇都宮の「栃木軒」で、平打ち麺と澄んだ醤油のスープは東日本のご当地ラーメンのはしりである喜多方ラーメンと通じるものがある。

 

茨城

つくば ゆうきや

つくば がんこや かるがん

下館 里の蔵

水戸 蘭丸

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茨城は個性的なラーメンが多い印象。学生の多いつくば市水戸市はきっと激戦区。茨城では味噌ラーメンをいただくことが多い。写真は水戸「蘭丸」の白味噌ラーメン、これに納豆がどっさり入る「水戸納豆ラーメン」もある。

 

番外編1:関東に支店のあるラーメン店(本店またはプロデュース

高円寺・神田  天下一品(京都)

赤羽・品川  TOKYO豚骨BASE (Made by 一風堂

大宮 みずさわ(新潟・長岡)

 

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たまにすごく食べたくなるのは天下一品の「こってり」。いつかは京都白川の本店に行ってみたい。首都圏の支店にはいろいろ行ったが、特に印象に残るのは高円寺店と神田店。またJR駅構内で一風堂プロデュースの豚骨ラーメンが食べられるので移動の時は助かっている(いずれもちょっと割高)

 

番外編2:残念ながら閉店

大船 和丸

読売ランド前 来々軒

池袋 梅もと

東高円寺 ビアビア

大井町 天天有(本店は京都)

大宮 一番軒(本店は名古屋)

 

リンクを確認していて、美味しかった店がなくなってしまったのを知るのはやはりショックで寂しい。好きな店の営業がなんとか続いていてくれますように…。リストに群馬と千葉がないのは、単純にラーメン屋に行ったことがほとんどないからで、これからの「出会い」に期待。

 

ちなみにラーメン屋も含め、紹介している店は、ほぼ自分が仕事で行ったエリアと重なるので、演奏仲間や知人がちょっと読んだら筆者が誰かはすぐに特定されてしまうだろう。紹介してもらった店、連れて行ってもらった店も載っているので、あらためて感謝!

 

美味かった店なら、誰とどのタイミングで行ったか、1人で行ったならどういう店の雰囲気だったか。前後の出来事と合わせて「絶景」として鮮明に思い出すことができる。そして今一度、「記憶のグルメ」として味わえるんだ、とあらためて思う。

 

「お取り寄せ」という選択肢

 

この記事に掲載しているお店の一部には公式サイトまたは「宅麺.com」で「お店そのままの味」をお取り寄せができるものがあります。好きな名店の味、みなさんの思い出の味で、ぜひ明日への活力に!

 

公式サイト

天下一品

www.tenkaippin.co.jp

 

揚州商人xlb.me

 

春日亭

www.kasugatei.com

 

宅麺.com

 

花田

www.takumen.com

 

頑者ラーメン

www.takumen.com

 

 

宅麺